チヌ落とし込み釣行記 2003/10月

 釣行日 場  所  潮 月齢  干満 水温 天気 状態  餌 釣果 サイズ
10月18日
(土)
長崎県
23 14:51 7:55 21.5
やや強
やや濁 カニ
35・41

ちょっと探検


 一人でぶらっと、落とし込み釣りの小旅行
 場所は一応、長崎県に入る。離島I島A港とでも言っておこう。地図をたどって検討をつけた場所。いいか悪いか試しに行ってみようってなところなので、誰かを連れて行くと悲惨な目に遭わせるかもしれない。
 そうでなくても僕の当てずっぽうな釣行につき合わせて、何人も何回もつらい目に遭わせているので、こういう、落とし込み探検は一人に限る。

 港に着くと広い護岸、潮は澄んでいるようで部分的に少しだけ濁っているような。
 短い波止が数本あって、順々に探っていく。風が当たっている護岸は浅い。冷たい感じで全然喰わない。
 フジツボ、カラスも持ってきてはいるものの、状況的に使う気になれなくて、カニを使う。もしかしたら、フジツボなんかにアタって来るのかもしれないが、なんとなくそんな気にはならない。
 
 「やっぱり一人で来てよかった。」
 護岸や短波止を歩き回って疲れて来たので、そろそろ帰ろうかと思いながら、20mほどの短波止の先端にカニを落とすと、ハリスが入ったぐらいで糸が横にスーッと持って行かれる。
「また、ベラやろうね。」
 ソロバン状になっている中に持って行ってパッとはずれた。
 もう一回。また、同じように餌を持って行くのでちょっと合わせると、
 ククーッと小気味よい引きでメイタが飛び出した。
 「へぇ、メイタでもいたか。」
 27〜8cmのきれいなメイタ。
 全くアタリがないようなこういうときは、メイタでもなんか嬉しくなる。一応クロダイやモンね。

 ちょっと元気が出て、波止の先端から順に探っていく。先端の深さ約3m。根元に行くほど浅くなっていく。5分もしないうちに根元から3m程近くに来た。
 深さ1mちょっと。
 ココン。
 ベラやね。糸を横に持って行って、上げるとカニがない。
 悔しいのでベラでも掛けたくなる。もう一度。
 チョチョン。スーッ。このヤロ。チョンとあわせる。
 キュキューッ。
 あれーっ! メイタのお兄さんか。
 ちょっと引くぞ。
 上がってきたのは、35cm。
 へーん? 先端で喰わないのに、こんな浅いところにいるときもあるのか。
 そういえば、ここ、護岸のパイルから直接波止が出たような作りで、根元の方が潮が通している。
 「こういう場合もあるのね。」

 さらに、1m根元に近寄って落とす。また、同じようなアタリ。
 ギュー。オッ。これは一番上のお兄さんかぁ?

写真も適当に撮って当日の冷めた気持ちが表れてます
 元気に走り回って、上がってきたのは41cm。
 オッ。やっぱり大兄さんじゃないの。
 こんなことってあるんだ。
 浅くても隠れるところや潮通し加減で、バカにできないところって。

 今回の落とし込み探索、これで終わった。盛期でも大型はバンバンでないようなところだろうが、状況によっては、1枚ぐらい年なしが出るかもしれない感じ。
 また、気が向いたら来よう。  


 釣行日 場  所  潮 月齢  干満 水温 天気 状態  餌 釣果 サイズ
10月11/12日
(土/日)
長崎
I島
16   9:46
 15:44
23 晴曇 東強
カニ
フジツボ
41・41

サンバを追って


 でっかいサンバ、おいしいサンバ、ヤッHoo〜!
 サンバの季節です。
 9月27日(大潮3日目)、鹿児島にて我が会の原崎君が63.8cm、4.8kgという石鯛を釣り上げた。
 落とし込み、でである。波止からとはいえ、ずっごい記録だ。
 

原崎君AMA新記録の石鯛
竿は竹心竿3.1m、木駒、道糸・ハリスとも4号、鈎は伊勢尼8号、オモリ6B2個だと。まあ、よく上げたモンである。9月1日(下り中潮2日目)9月15日(下り中潮2日目)と何度もバラシて、3度目の挑戦にての大記録。パチパチ(^^)/~~~
 彼の功績は、潮や、やり取りの仕方からタックルまで貴重なデーターを実釣をもとに提示してくれたことにもある。石鯛釣りばかりでなく、落とし込み釣りで大物を獲るためのノウハウの一つとして、当日の全てを詳細にまとめてくれることを期待してるョ。

 そんなデカバンはそうそう出ないので、1kg。欲を言って2kgぐらいのでいいからサンバを釣りたい。ついでにチヌも、って場所は、やっぱり長崎のI島かなと、波止泊まりを計画して、たっちゃんとI島行きの船に乗った。

 波止に上がると、すっごい東風。風裏の波止外側をのぞくと、澄みきった水の中を、ときどき30cmぐらいのサンバがカワハギと一緒に泳いでいる。活性はなさそうである。
(こりゃ厳しいぞ)
 これまで数回来ているので、この状況は喰わないパターン。ガッカリ。
 
 では、まずチヌを釣って一安心してからサンバ狙いといくか。
 強風でバシャバシャ波が打ちつけている内側をカラスを付けて落としていく。
 喰わない…。波止内側全部探った。カニ、フジツボ、オモリ、ハリス、いろいろ手を変え品を変えても、ま〜ったく反応なし。1回もアタリがない。大概、このくらい荒れているとチヌは活性を増して、止め、引き込み何でもありのパターンなのに。荒れすぎて水温が下がったかな?
 難を言えば、強風で竿がぶれ、うまく落とせない。風で糸がさらわれる。波が横流れするってこと。それにしても1回ぐらいアタリがあってもいいはずなんだけど。??

 チヌをあきらめ、サンバ狙いにする。これは予想していたとおり、餌取りにカニがかじられるだけ。
 歩いて探っても疲れるだけなので、ポイントを決めて、座り込んで、底近くで、カニを餌取りに喰わせて、サンバを寄せる作戦にした。
 この甲斐あって、底でグッと押さえたアタリをキキ合わせて、小さいシマシマ1枚ゲット。32cm。お刺身二人分ってとこか。物足りないけど、まあ、今日の本命なのでちょっとホッとする。でも、後が続かず、結局、その日はそれだけ。たっちゃんもさえない顔で一緒に夕食を作る。
 強風は止まず。テントが壊れたり、夜中に雨が降ったりして、あわてたが、無事朝を迎えた。泊まり客も含めて、朝一の波止上がり客も増えたので、即、波止替わり。
 
 強風はいっこうに止む気配なし。
 まず、外側をぐるーっとガン玉3Bで落として歩いて、餌取りのえじき。
 波止突端で底を流して、居食いのアタリを合わせて、サンバ31cm。
 これで家族分刺身ゲットと。もっと大きいと満足するけどなぁ。
「30ぐらいのシマシマゲット。」
 たっちゃんに電話するとこちらに来た。
 わずかに流れる潮にのせて底を流していると、また、底居食い。
 これはでかい。チヌじゃない。ギュッ、ギューッっと直線的に下に強烈に絞り込む。
 ついに来たかキロ級
「おぉ〜っ。サンバやね。これ! 切れるな。切れるな!」
 願いを込めて、腰を上げたり下げたりして、必死で耐えた。
 浮いてきた。
 ギラリ! ぇ? ギラリ?
 「あ〜っ。ヘダイやった〜。」
 しなしな〜…。45cmのヘダイでした〜。(-_-;)
 「もう じぇったいサンバと思ってたのにぃ。」
 たっちゃんはそれを見て、へヘっと笑ってあっちに行ってしまった。

 その後、同じところでアタリ。これはさっきのサンバと同じ引き。ちょっとだけ大きい。ぐぁ、途中で鈎ハズレ〜。
 前、竿の元2番が折れて(ドアに挟んで自分でつぶしたんだけど)、在庫がないのでメーカーに代替品を作ってもらったが、これが色も違うし、材質も違うようで、かっこ悪い上に、なんとなく調子が変に硬いのである。と竿のせいにする。いいヘチ竿3.1mがないかなぁ。
 
 もう、何度やってもアタリもなくなったので、再びチヌ狙いに替え、フジツボを付けて、落としていくと船着き場前で、引き込み。
 来た”やっと来た。チヌ君〜。よく引く。型は今一で40cmちょいぐらいだったが、これは嬉しかったね。
「チヌ釣ったよ〜。」
丁度、外側にいたたっちゃんに声を掛けると、
「でかい石鯛が、急にいっぱい浮いてきて〜。60ぐらいのもいて、喰わないんですぅ。もう、いなくなっちゃいましたぁ。あードキドキした。ぐやじぃ!」 
 おそらくなんかの潮加減で回遊してきたんだろうけど、喰わんなら浮いてくるなっての。
 あきらめて、渡船を呼び、地方の護岸でしばらく遊び、チヌ41cm追加して、I島をあとにした。

シマシマが外側の魚ぐらい大きいと
いいいいんだけどね

地方の護岸で1枚追加


 釣行日 場  所  潮 月齢  干満 水温 天気 状態  餌 釣果 サイズ
10月5日
(日)
沖防
10   5:37
 13:05
24 曇晴 北東
やや濁 カニ
イワムシ

根掛かりが動いた


 AMA3回大会、この時期に博多沖防で落とし込み大会をすることはかつてなかった。
 大体、10月は沖防のチヌはほとんど落ちて、よくてメイタが釣れる程度だったのだが、今年はまだ、30cmオーバーが釣れているので、ホームグランドでの大会となった。
 そうはいっても、40UPは最近上がってなく、大会に参加した者も、30ぎりぎりを数釣ってポイントを稼ぐ心づもりだったと思う。
 自分も、今日はテトラでイワムシを付けて、ぎりぎりサイズをできるだけたくさん釣ろうと思っていた。
 
   が、テトラは東風のためスケスケ。作戦は最初から変更しなくてはならなくなった。
 それならば、新波止でと思ったのに、頼みのイワムシには、フグも来ない。
 一緒に上がったメンバーも、メイタをぽつぽつ釣っているだけ。
 9時を回ってだらけていると、RISU会長が
「34ぐらいの釣ったよ。」
 と言ってくる。
「優勝じゃないですか。」
 半分、チョッと思いながら返事をすると
「もう1枚釣ってこよ〜。」
 と何処かに行ってしまった。

 ところが、電話で情報を集めると、ソロバンで永島さんが46オーバー。
 トバちゃんに電話すると、
 「40オーバー釣ったよ!」
 「うそやろ」
 「いやホント。」
 へぇ〜。
 この時期にこんないい型が上がるなんて…。今年の沖防すごい! 
 30いくつを釣ってる場合じゃない。
 しかし、自分はカニに替えて、いつの間にかすこ〜しだけ潰されるだけ、メイタの仕業か。情けなくなる。
 新波止に見切りを付けて、船に乗って一文字に行くと、確かにトバちゃん、いい型を上げている。
 
 切れ波止の底ををイワムシで探ろうと思っていると、向こうからやってくる人。
 RISU会長。こんなところに来ていたの。
 「今日は、ロックワーム一本。」
 ロックワーム? イワムシのことじゃないか。岩虫って言えばいいのに。全く。
 「えっ、じゃ、さっきのもイワムシ?」
 「そう」
 ガクッ。
 「じゃ、もしかして、切れの底、イワムシで探ったの?」
 「やったよ」
 ガクッ。もうやられていた。
 一応、自分も切れの底もやったけど、デカハゼが来るだけ。オモリを軽くし、上層を探ってもアタリなし。
 カニで上層を丁寧に落としたが、やっとメイタが来ただけで、もう12時になってしまった。
 
 終わったね。
 90パーセントあきらめた。
 切れ波止と一文字の角に座り込み(ここだけ灯台の日陰になっててすずしいのね。潮の流れもここだけいいし。)残りの岩虫を付けて、6Bのオモリをハリスにかませ、15mほど思いっきり遠くに投げて、座り込む。これ、落とし込み? 納竿の1時までここでこうやって時間をつぶそう。ひょっとしたら、キビレでも食い付くかも。

 タバコも切れた。
 ポケットから携帯灰皿を出し、タバコの吸い殻を地面に広げ、すいカスのちょっと長いのを選び、くわえて火を付ける。
 ジュッ。
 苦い煙を吸い込んで、空に広がった鰯雲を見上げる。頬にあたる風が冷たい。
 秋やね〜。

 どれ…。なんか食い付いてるかな。
 糸を張る。
 コン。オッ! 
 軽く合わせる。 しっかり根掛かり。
 「おっかしいなぁ。コンと来て、根掛かり。アラカブかいな。」
 糸をじゃっと出して、手でつかみ、ぐ〜っと引っぱって根掛かりをはずそうとした。

 ところが!! 
 その根掛かりがジワリと動いたのである。
 
 ドラマは突然来た!
 魚 でかい
 あわてて、糸を戻し、竿を持ち直して糸を巻く。
 グッ、ぐーっ。冷や汗が出る。
 そいつは、釣られたってことにまだ気づかないように、ゆっくりと、底を泳ぐ。そして尾びれを一振りするごとに、ときどきスピードを増す。そのたびに竿がしなる。
 (こ、これは半端じゃないぞ。ハリスは1.7号、鈎はダゴチン2号か)
 (55cmぐらいの引きじゃない。それ以上。)
 突然来た大物に若干、慎重になってしまった。

  「沖防には、化けもんがおる。全部糸を出されて切られた。」
 何回も釣友や船長から聞いた言葉が浮かんでくる。
 俺はそんなことはない。掛けたら絶対獲る。
 いつもそう思っていた。
 
 しかし、今、竿がしなるたびに、切れるのが怖く、糸をズッ、ズッと出している。
 そして…ドラマは、あっけなく終わった。
 次の一走りで、スッ。
 失敗った。切れたか。
 
 鈎ハズレである。
 鈎を触るとほんのわずかザラッとしている。これが原因?いつそうなったのか。
 追いアワセをかけるべきだったのか。
 さざ波の立つ海を見ながら、無念さが広がる。
 チヌだったのか。それとも大スズキ。せめて顔が見たかった。
 12時30分。バラシたヤツは二度と来るはずもなかったが、納竿時間まで何度も振り込まずにはいられなかった。
 あいつはなんだったのか…。
 
 しかし、最後のドラマをくれた沖防に感謝。
 
 大会は、永島さんが46.2cmと31チョイ2枚で優勝。トバちゃん、魚は46.3cmもあって、永島さんよりわずか1mm長く、大物賞&準優勝。
 永島さん曰く、
 「トバちゃん、40チョイ越えと言ってたのに大きいやん、だまされるとこだったよ。もう1枚釣ってよかったよ。」
 3位、RISU会長 33.7cm。エライ。ちゃんと入賞してる。
  我がAMAもこの大型が釣れない時季にやるやん。
 こうして、今年の大会は自分は1度も入賞することなく終わってしまったのです。
 未熟やね。また、ガンバロー。

AMA創立からいる永島さん初優勝

トバちゃん 準優勝&大物賞

3位 上位常連上田会長

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