落とし込み釣行記2014/11月

 釣行日場  所  潮 月齢  干満水温 天気 状態  餌 釣果 サイズ
11月30日(日) 博多沖防
満16:37
干09:51
17 東〜南 上濁 カニ 32×2

落とし込み有情

午前8時50分。日曜日。博多沖防前の岸壁。

サンバ釣り5連敗で今年のサンバ釣りに終止符を打ち、ほぼ一ヶ月ぶりに半ばしょうがなく落とし込みチヌ釣りに戻ろうと今、座って30分ほど船を待っているのだった。

 

午後から雨との予報は予想通り前倒しになり、ぱらぱらと小雨が落ちてきた。

家族連れ、アベック、1人…と、岸壁にずらりと並んで思い思いに休日を楽しんでいた彼らは慌てて道具を片付けて車に乗り込んだりそのまま釣り続けたりと思い思いに。

 

 

虹

 

ふと目の前の新波止の向こうを見ると、

お〜、虹じゃん。

久しぶりやなぁ。家に閉じこもっていたら見られなかったやろな。

出かけたからこそ天のいっときの恵みを受けられたんや。

たぶんこれから待ち受けている過酷な雨風修行を、この虹で前もって折半帳消しにしておこうかな。

 

 

 

 

昨日から来ていた広島の中田くんはもう渡っているのだろう。

このきびしい季節にはるばると来るよなぁ。

僕が今、彼と同じくらいの歳だったら似たようなことしているのかなぁ。

 

セイジくんもすでに渡っている。

 

落とし込み釣り師という、ただの表現では足りない者達。

類は類を呼ぶ。熱は熱を呼ぶ。気は共鳴し増幅していく。

 

 

 

一文字波止は最干潮ぐらいだった。

一昨日はかなり雨が降ったがあまり濁ってはいない。水温17℃はいいかも。

今日は今のところまだメイタぐらいしか釣れていないようだな。

 

中田くんは切れ波止の先端付近、セイジくんは一文字の先端付近。

どうせ後から出会うだろうからと一文字波止の根元から釣り始める。

 

 

60cmを越えたばかデカイのがいるらしいが、まずはメイタでもいい。

ハリス1.5号。伊勢尼6号、ガン玉3号とひかえめでまず潮が押している外側をカニをつけてゆっくりと落としていく。

 

3〜4投する間に底でチョチョンでじっと押さえた。

普通はキュッとアワせるんだけど、肩が痛いからグーッと竿を起こす感じのアワセとなる。

 

掛かった。

早くも。

メイタだけど。

嬉しい。

竿であやそうとしたらピン。はずれた。くーっ。

鈎が小さいからあまりアワせなくても掛かるはずだけど。残念。

メイタだけれどバラしは後に影響する。

 

 

また投入。今度は中層で止まって潮に逆らって糸が動く。

 

同じようにアワせて今度はいいだろうと浮かしたところで、ピン。

次、沖に走ったところで、パッ。

ちょいいい型、腰を落として巻いていると、スポン。

内側でチョイ楽しんでいると、パスッ…。

5連バラシ。

 

この時期でこのアタリの多さはびっくりだけど、全部バラシってのもそうないなぁ。

このメイタ、キイてやっと喰っているのが分かる喰い方。しかもそれからほとんど動かない。アワせるタイミングが難しい。

 

 

そうするうちにセイジくん切れ波止で良型ゲット。46〜7。

釣るんだよな〜。釣り方知ってるんだよなー。

 

僕は次のアタリでやっとゲット。しかし32cm。

なぜだ。

彼は大きいので僕は6回アタってるのにメイタだけなのは。

14-11-30メイタ

何度掛けてもチビです〜 でも釣れると嬉しい

 

 

雨はだんだん強くなり、潮が高くなるとアタリもほぼなくなり。

セイジくんがまた同型追加した後に、僕はメイタ同型追加。

なじぇじゃ〜。

 

 

中田くんは切れ波止から来て

「メイタだけです。」

と一文字に替わって黙々と豪雨の中で釣り続けている。

まさに行者。

せっかく来たのに、よりによってこんな天気になるとはね。

雨の中

ちゃむ〜い! しかし黙々と

 

 

クーラーに座って休憩しているとおまたのそばを水が流れる。もう内側までかなり濡れてるなぁ。

セイジくんも近づいて来てブルブル震えている。

彼、ズックだもん。(合羽も着ていない猛者も中にはいたけど)

 

しかしながら、久しぶりに来たのにもうチョイ納得できるサイズを釣りたい気持ちは、いくら肩が痛くっても足が痛くなっても変わらないのだ。

それはまだ若いピンピンした中田くんも同じかもしれんし、一文字・切れ波止にいる5人。

同様にして今、雨風の中、他の波止にいるかもしれない落とし込み師もそうなんじゃないかな。

 

 

黙々と釣り続け、結局、のち2回、カニを潰されただけで竿をたたむ。

 

17時回収の最後の最後まで手袋もせずブルブルしながらも釣り続けていた中田くんも戻ってきて

「いや〜、厳しかったけど、面白かったです。」

納得できるものにしたかった気持ちは大きいだろうが、彼が求めていることがその言葉に感じとられる。

 

 

試練を乗り越えた合図のように雨はやみ、船から岸壁に上がる5人の修験者の背中を夕焼けが照らしていた。

仲間


 釣行日場  所  潮 月齢  干満水温 天気 状態  餌 釣果 サイズ
11月8日(土) 長崎 16
満10:13
干15:17
21 曇〜雨 東弱 ウニ
カニ

堤防石鯛

と書いたけど釣れてません。これで4回連続釣果無し。

ただ、この日は、RMCメンバーやその友達、そして関東からはサクラの「うお@」さんの合計9名でめずらしくワイワイと2本の沖堤に別れて渡りました。

 

 

ウニには全く反応しない。カニはカワハギの猛攻。

 

ススムちゃんはカニですぐにアタリがあったけど、押さえ込むまでいかず、その後、かなり持ち込んだけど掛からないという惜しい場面はあり。

セイジ君は納竿間近でウニにアタリが出たけど相手が小さいのか穂先を押さえるだけで時間切れ。

僕はみんながだれて寝ているときにウニにいきなり反応して竿の胴までノせて掛け、締めたドラグが出る音がしながらリールを4回ほど巻き、釣果を確信した瞬間になんと鈎ハズレでズッコケ。

しっかりのせたつもりだったけどやはり気がはやったのか。無念!未熟。

 

別波止の丸ちゃんも鈎ハズレだったとかでそれぞれチャンスは1回ほどあったのだが、活性が低すぎた。

 

 

この日は、うおさんにサクラの「別誂堤防石鯛竿3.9m」を使ってみませんかと云われて試してみた。

 

釣果がないのでちょうがなく、貸してもらった堤防石鯛竿についてレポートしてみますか。

注)  あくまでも一人の釣り人の一面的な感想ですケン。

 

 

その前に!

堤防での石鯛竿は黒鯛工房の「石鯛師 THE石鯛 落し込み400

これは先進的に堤防石鯛をターゲットに念入りに作られた名品ですね。

先径約1.4mm、元径約22mm。自重192gで4m。

 

振り出し竿で「落とし込み…」と銘打っているように片軸リールで片手で操作することを前提に作られた竿でしょう。

ストラクチャー波止での落とし込みチヌ釣りに使っている人も多いように聞いています。

もちろん制作にとことんこだわって関わられた黒房フィールドテスターでAMAの上田会長はこの竿と専用リールで数々の大物石鯛を仕留められているので実績はもう皆さんご存じのとおり。

 

 

 

さて、今回のサクラの「別誂 堤防 石鯛竿3.9m

サクラ堤防石鯛全体

各部分:写真をクリックすると大きくなります

サクラ堤防石鯛元部分

サクラらしく丁寧で品のいい造り

先径約1mm、元径約22mm。(自重?)

 

これは持ってみると細身ながら中身が詰まったしっかりした感じ。

僕はブランク作成や素材のことは素人なので当然詳しくないけど、直感で「頼りになる竿」だと思いました。

 

 

「THE石鯛 落し込み400」との差別化としては、まず、両軸受けリールを使うことを前提に作ってあるようです。(もちろん片軸にこだわる人はそれでも良し)

サクラ堤防石鯛握り部分
サクラ堤防石鯛 逆並継ぎ部分

バット部分(上)、逆並継ぎをした写真(下)

リールシート上から40cm弱握りやすいグリップラバーが巻かれていてリールを巻くとき(僕は右手で巻くから左手で竿を持つ)滑らずしっくりと手になじみます。

 

 

もう一つの特徴は3本継の逆並継。

これは振り出しや並継ぎではどうしても元竿径が太く次のパーツは細くなりと理想とするテーパーが出ないことが多いようです。

これを解消し、竿の太さ・強さ・バランスを理想的に調整しやすくするためだと思います。

 

本石鯛竿とは決定的に距離を置きつつもライト感覚で堤防での大型石鯛まで釣るためのメソッドにあふれているようです。

 

 

実際に使って見ると、グリップラバーのおかげで持ちストレスがない。

リールシートと竿尻との間隔が丁度よく竿尻を腹に当てて巻くとき巻きやすい。

穂先までシャンとしてブレがない。

 

 

この日僕は、3号オモリと2号オモリを使ったけど、2号で穂先はわずかに曲がる程度。3号ももうチョイだけ曲がる程度でした。

餌盗りの微妙なアタリも捉えます。

 

サクラ堤防石鯛穂先部分
サクラ堤防石鯛穂先

 

実は堤防石鯛釣りで大事なのは穂持ちの部分です。

穂先が感度がいいからいい竿というわけではなくて40cm前後のすれた石鯛(サンバソウ)は穂持ちのテンションが掛かると餌を離してしますことが多いのです。

 

だから穂先でアタリをとり、穂持ち部分で反発せずにさらに食いこませる柔軟さが必要なのですが、振り出し竿は穂持ち(2番)が結構硬いことが多く(柔らかすぎるのもある)、これまでいろんな竿を堤防石鯛用に改造してきた経験からなかなかこのバランスを出すベースの竿を探すのが難しいのです。

 

このサクラの「別誂 堤防 石鯛竿3.9m」は穂先部分のピースは125cmと長くとってあります。

それでこの穂持ちの柔軟さを出す役目を担わせているように感じました。

 

 

オモリをもっと重くして穂先が少々たれても僕は支障ないと思ってます。

微妙な餌盗りのアタリはわかりにくくなる代わりに竿の反発を軽減してくれて、警戒しながら弱々しく餌を引っ張っていくような石鯛が竿のテンションを感じるのを軽減し、逆にオモリが石鯛のひっぱる力を加勢してくれるからのではと思っています。

 

 

1回掛けてちょいとやりとりした感覚だけからはこの竿のキャパシティはよく分からなかったので竿の外見の特徴ぐらいしか詳しくは言えませんです。ハイ。

 

次回は海上釣堀にさらに次々回はまたサンバ釣りに使わせてもらおうと思います。

2014-11-10 うおさんと釣り仲間

記念写真。はいパチリ




 釣行日場  所  潮 月齢  干満水温 天気 状態  餌 釣果 サイズ
11月1日(土) 博多沖防
満17:26
干10:33
21 南〜北
フジツボ 41.5, 42

沖防しばらくぶり

 久しぶりに博多沖防へ行く。

10月はサンバ釣り、小旅行、肩を痛めたり腰痛が繰り返したりで遠ざかっていた。

肩はまだ痛み、朝一で病院に行ってからじっとしているのももったいないせっかくの3連休。

 

 

腕を上げ下げする落とし込み釣りは難しいと思っていたが、やれるかどうか試しに10時の船で行ってみる。

 

あいにくの雨。

いつもの一文字波止。

小雨は降っているが風がないので釣りにくくはない。上層だけは濁り気味だがその下は透き通っている。

何とか竿を上げ下げできるかな。

この天候で朝から来ていた釣り人も帰り、僕を入れて3人。

 

 

最初はフジツボでやってみる。

何もアタらない。

 

先端付近で落とし込みをしていた人が近づいてきたので様子を聞くと、30分ほど前までにジアイがあったらしく54cm弱他メイタ2枚と言う。

カニがよかったそうで、では僕もと付け替える。

でも全くお魚は応えてくれない。

 

少し角度を変えて肩を上げると筋がグキッとなり痛むので時々休憩。

 

切れ波止はまだ潮が上がっていないし他の落とし込み釣りもいないので焦ることもなく、もうしばらく潮が上がるのを待った方がいいだろう。

しかし、魚がいるはずの一文字波止は全くアタってくれない。

再度フジツボに変えても変化はない。

 

 

ま、最悪でもメイタが最後に釣れて終わるのが僕の今年の沖防パターンだから、せめてちっこいの1枚でもと探っては休みを繰り返す。

14時前に上げ潮の頃合いだな。切れ波止に行ってみる。

 

まず一文字の延長でカニ(オモリ2B)を付けたまま。半分探って無反応。

 

 

フジツボのノーシンカーにする。

オーバーハングのガックリ真下にいる(かもしれない)チヌを狙う。

14-11-1-41.5cm

久しぶりの沖防チヌ 41.5cm

ポンと何気なく餌を落としてまだ10cmフジツボが沈んだかと思ってるうちに糸がスーッと伸びる。

何?フグ?

数時間フグしか餌をかじっていなかったからそんな気持ちで竿を引くと、チヌでした。

ソイツはやっぱりガックリの真下にいたようでカチンカチンのコンクリのカケラのような質の悪いフジツボを咥えて鈎に掛かったのだった。

 

こちらにすれば、まさか釣れるとは思ってなかったから(とは言ってもチヌ釣りにきてはいるのだけど)ラッキー。

餌や落とし方を変えるだけで釣れることもあるんやねぇ。

腕をそんなに上げなくても竿が弾力で浮かしてくれたので痛くなかった。

 

これはやっぱりこのパターンやね。と思って上層だけに焦点を絞って落としていく。

 

途中、あきらかに糸が伸びたがコンクリのカケラと鈎の向きが悪かったのだろう、魚の反応はあったけどスッポン抜けた。

以後、風もなく雨も小休止、池のような海では続かない。

 

 

一文字に戻る。

RMCの白津さんがいつの間にか来ていて、ふと後ろを振り返ったら釣り上げていた。

魚いるんだねぇ。でも喰いが続かないねぇ。単発やねぇ。

 

 

雨雲は厚く16時頃にはもう夕暮れのようになったから、もう一回だけ切れ波止行って竿を仕舞おうと疲れた足を切れ波止に向ける。

ほぼ、タナをハリスチョイまででテンポ速く落としていく。

14-11-1-42cm

小さめの老成魚? 42cm

海面50cmほどで糸が止まる。キキアワセで掛かる。

肘を体に付けて竿をためるとグーッと浮いてきた。大きくないのに大層年寄りのようなチヌだった。

 

やっぱり静かになると上層に浮いてきてるンやね。もうちょっと風が吹くとかすると喰いが立つのだろうけどねー。

 

それからまた糸が伸びたので思わず力が入ってしかもスッポン抜けをして、肩がひどく痛み限界。

 

 

17時の客を乗せてきた船に乗って

「あ痛たぁ !!!…」

といいながら帰りました。

 

まだまだ無理はできないようだけど、気持ちが切れたときが終わり。